Acer Ring
2011/05/29 9件のコメント
さて、ICONIA TAB-W500 や、その他の acer マルチタッチパネル採用 Windows 製品には、Acer Ring というアプリケーションが搭載されています。
このアプリケーションは常駐型で、時に 65MB のメモリを食う厄介な特徴を持ってはいるものの、この手のハードウェア固有のマルチタッチジェスチャで表示できる、時に便利なランチャソフトウェアです。
Acer Ring のインストールディレクトリにマルチ言語用のディレクトリが配置されていますが、ja ディレクトリ以外は消してしまって大丈夫です。 HelpFiles というディレクトリだけ例外ですが、中はやはりマルチ言語用ディレクトリ構成になっているため、HelpFile-Ja.htm と画像の入ったディレクトリだけ残して後は消してしまって構いません。 ヘルプを見ないなら HelpFiles ディレクトリごと消しちゃっても構いませんが。
で、このアプリケーションは Acer Ring.exe という名前なのですが、Acer Ring.exe.config と言うファイルに一部の設定を XML 形式で書き出しています。 中を読んでもがっかりする内容しか書いてありませんので、特に読む必要はないのですが、このように「実行ファイル名.config」と言うファイルに設定が書き出されていて、ユーザがチューニング出来る事があるとだけ知っておいてください。
このディレクトリには沢山の *.png 画像が配置されています。 これらは見ての通り、各アイコンや背景グラフィックですので、腕に覚えのある方はご自分で好きなグラフィックに描き換えて、オリジナル Acer Ring を実現するのも一興かと思います。
さて、Acer Ring からランチできるソフトウェアですが、以下のものがあります。
- Acer Backup
- Acer Backup ファイルのクリーンアップ
- Windows ゲームディレクトリ
- Windows 電卓
- Windows Snipping Tool
- Acer Crystal Eye Webcam
- Device Center
- TouchBrowser
- SocialJogger
- MyJournal
- clear.fi
となっています。
Acer Backup は、Windows Backup で代用できるので普通は使わなくて問題ありません。 そのため、バックアップファイルのクリーンアップも必要ない事になります。
他の全ての項目も、スタートメニューからランチできるので、絶対に Acer Ring が必要かと言われると、必要とは言えないという事になってしまいますが、ランチャは気軽にキックできるのがメリットなので Acer Ring.exe にも少しメモリを割り当ててあげましょう。 ただし、Acer Ring.exe は Direct3D を使用しますので、ゲームで遊ぶときはプロセスを殺した方がいいかもしれません。
DeviceControl のヘルプには、ドッキングステーションの説明や 3G の有効無効などの解説もありますが、日本国内版にはその機能はありません。
Windows システムレジストリの
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\OEM\SRTouchEngineAndApplicationSuite
以下に、Acer Ring の設定が記述されていますので、読んで理解できる所は書き換えて、Acer Ring.exe を再起動すると反映されます。
とりあえず、私は各アイコンの下に出るテキストを英語から日本語に書き換えてみました。 「ゲーム」や「電卓」みたいに。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\OEM\SRTouchEngineAndApplicationSuite\Acer Ring\AppList
の下に、1 から 6 と Device Control と言うキーがありますが、これがまさに表示されるアイコンをタップした時にランチされるターゲットの定義です。
DisplayNameColor は、文字列で #AARRGGBB 形式の色を設定するようです。 アルファはいじらない方が安全かも。
DisplayNameFile は、アイコンの下に表示される文字列です。 日本語も使えますが、あまり長いとレイアウト的にがっかりになるので、短めにしましょう。
IconRegularBrushFile と IconSelectedBrushFile という値がありますが、名前の通り選択時と非選択時のアイコンのパスが記述されています。 この値を変更するより、実際のアイコンファイルをリネームして置き換える方が安全なので、そうしてください。
InstallPath、ExeFile、RunParamater の三つを使って、実際に起動するアプリケーションとそのモードを決定します。 単純に “InstallPath\ExeFile” RunParamater がキックされるだけのように思いますが、RunParamater は空でも値だけは存在しなければならないので注意してください。
WindowTitle と言うのがまだよく分かりませんが、おそらくキックしたアプリケーションを最前面に持ってくるために、ウィンドウ名を識別する必要があるためだと思います。 ウィンドウ名は、嘘の値を入れていても一応動作するので、デバッガやトップレベルウィンドウのタイトル文字列を取得するツールをお持ちでない方は適当な文字列を入れておいてください。
同様に、リングの右に出る回転するサムネイルは、
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\OEM\SRTouchEngineAndApplicationSuite\Acer Themes\AppList
以下に定義があります。 基本的にさっきのアイコンと同じなのですが、SnapshotPath という表示されるサムネイル画像へのパスが必須となります。 ただし、ファイルシステムのパスとは一致しないらしく、どこにそのグラフィックが配置されているのか…? IconRegularBrushFile と IconSelectedBrushFile、DisplayNameColor は必要ありません。
そんな感じで、Acer Ring のカスタマイズにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、DeviceControl 以外の全ての機能が不要、もしくは自分で他のランチ方法を使うという方は、Acer Ring、MyJournal、SocialJogger、TouchBrouser、clear.fi の全てをアンインストールして構いません。 ついでに、HIDMON.exe も、Acer Ring.exe を起動するためだけのソフトウェアっぽいので、これもアンインストールして構いません。
Acer Ring.exe がなくても、
“C:\Program Files\Acer\Device Control\ADevCtrl.exe” Show_UI
というバッチファイルやショートカットファイルを作成しておけば、デバイスコントロール画面は表示できますし、後でシマッタと思っても、本家サポートサイトから再ダウンロードしてインストールできます。
Acer Auto Screen Rotation Blocker を消すと、画面の回転ロック機能だけが無効になります。
Launch Manager を消すと、ボリュームなどのハードウェアキーが効かなくなり、画面にオーバーレイする CapsLock や回転ロック/解除などの情報が表示されなくなります。
おまけに、AC アダプタを接続/切断した時のサウンドは、ミュートしておけば鳴りません。 音量を 0 にしても無関係ですので念のため。
何年も前の記事に失礼します。
2画面ICONIAを愛用しています。こちらの記事を参考にチューニングをしながら使っておりました。初期のAcerタブレットに関する情報が未だ少ない中、大変貴重な情報をありがとうございました。
ところで、コメント欄最初にICONIA SDKについて触れられていますが、ファイルはまだお持ちでしょうか?先日リカバリーを行った際に紛失してしまい、本家サイトからダウンロードしようにも閉鎖されており、途方にくれております。もしまだお持ちでしたら、是非ともシェアしていただければ幸いです。
コメント欄への不躾な投稿、失礼しました。
634275581641965418_Application_Acer_1.00.3002_W7x86W7x64_A.zip
http://fast-uploader.com/file/6997429821606/
こんな所にあるファイルだったりしますか?
これです!!ありがとうございます。
本当に助かりました。
Acer の ICONIA 関連日本語情報ページ http://www.acer.co.jp/ac/ja/JP/content/iconia-absolutetouch の下のほうに、Developer Site ってリンクがありました。
踏むと http://www.acer.com/developer/ に飛びます。
こっちは英語。
Iconia SDK がダウンロードできます。
634275581641965418_Application_Acer_1.00.3002_W7x86W7x64_A.zip
中身は TouchEngineSDKSetup.exe というセットアップファイル。
通常の Windows 7 環境にはインストールできません。 マルチタッチが必須かな? まだ詳しくチェックしてませんが。
以下、ダウンロードページの英文説明をざらっと和訳。
「ICONIA SDK は ICONIA によってもたらされる先進的な機能を利用する、アプリケーションやツールを作成する開発者を支援します。 このプラットフォームは、ユーザにコンピュータと対話し、デジタルコンテンツを見る、新しく直感的な方法を提供します。 ICONIA プラットフォームの中核は Acer TouchEngine (ATE) で、これは両スクリーンを跨いだマルチタッチによって導かれ、標準の Windows オペレーティングシステムが提供する対話オプションを拡張します。 さらに、単純なタッチ機能によって、ATE はジェスチャを使用したアプリケーションの制御をサポートします。
この SDK は、Acer Ring に統合されるアプリケーションの開発や、アプリケーションにワンタッチでアクセスできる AppCards の作成規則についてのオプションやガイドラインを概論します。」
多分こんな感じだと思います。 間違いがあったらコメントで指摘下さい。
ICONIA TAB W500 は、いわゆるタブレット PC です。
USB 等のポートや電源等のプラグ、内臓アンテナや吸排気、内蔵カメラや照度センサと言った、位置や向きによって使い勝手や挙動が変化する要素はあるものの、ディスプレイ自体はどの方向に向けても一応ちゃんと見えるようになっています。
つまり、加速度センサが地面の方向を Windows に伝えて、必要ならディスプレイの方向を回転させます。 普通に考えると、一定時間置きにセンサの値を取得して、一定範囲から外れたら画面の向きを変えればいいはずです。 しかし、寝転がってビデオを見る時に、ビデオが自動的に回転してくれても嬉しくありません。 そういう時用に、AutoScreenRotationBlocker.exe というソフトウェアがインストールされているのですが、このプロセス、時々物凄く CPU 時間を消費します。 昨日は 35%と言う数字を見ました。
このプロセスを殺すと、本体下面左にある画面回転ロック用ハードウェアスウィッチが効かなくなります。 そのため、このプロセスを殺すのは場合によってはあまり好ましくありません。 しかし、一度試してみたのです。 プロセスを終了して、明示的に実行ファイルをダブルタップで起動、画面回転ロックスウィッチが動作する事を確認しました。
そして… なぜかその後は、せいぜい 4% 程度までしか CPU 時間を消費しなくなったのです。
それ以来、私は再起動するたびにこのプロセスを自分で再起動するようになりました。
妙に AutoScreenRotationBlocker.exe がプロセッサ時間を使用しているようなら、このような対策はいかがですか?
HIDMON.exe と言うプロセスが常駐していますが、検索してもほとんどヒットしません。 eGalax_eMPIA Technology Inc. という所が作ったタッチデジタイザの情報をフックするプロセスのようです。
このプロセスを殺すと、Acer Ring は起動できなくなります。
間違ってアンインストールしてしまった場合、Acer のサポートサイトからダウンロードできます。
MyJournal は .net Framework 2.0、TouchBrowser はさらに WPF を使っているようですね。
.net NGEN サービス、フォントキャッシュサービス、WPF 用フォントキャッシュサービスを停止すると、パフォーマンスの低下が予想されます。
でも、ある程度不必要なサービスを停止または無効にしないと、動作プロセス数が三ケタ近くまで(今日は 98ってのを見たな…)あがりますから、メモリ使用量やプロセッサ負荷を考慮して、停止するサービスやスタートアップを決定してください。
// それも、USB バスパワー駆動のハードウェアを面白がってくっつけまくったからなんですけどね…。 自業自得。
// JScript とかで、特定のサービスセットを停止したり再開したりするバッチを組んでおいて、デスクトップとか簡単にランチできるところに置いておくのも一つの手かもしれませんね。
いくつかの機能セットごとに、プロセスやサービスを一括で停止、再起動掛けるスクリプトを作成。
サービスの停止や再起動には管理者権限が必要ですが、それなりに便利に使え中。
思い立ってちょろっと書いちゃったため、コードは残念な感じですが、要望があれば公開しますww。
おおお。解析乙であります。軽やかに動くようになるといいね。
それにしても、あれって3D描画なんだ…orz